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中央通の人波を眼下に見おろす銀座のオフィス。約束の時間より少し早く着いた会議室で朝倉さんを待つ間、正直、少しドキドキしていた。何といっても、あの伝説の深夜番組「11PM」のアシスタントを務めた女性である。親の目を盗んでブラウン管に釘付けになった世代としては、平然としてなどいられるはずがない。
そんな心中を察せられまいと資料に目を落としていると、程なくしてドアがノックされ、華やかな空気を連れて朝倉さんが現れた。変わらぬ美貌と、自信と知性をたたえた眼差し。「美しく自信を持って年を重ねるには」。
そんな講演テーマも、朝倉さんが選ぶのならば誰も文句を言うまい。そう思った。
そして、何とか平静を取り戻して開始したインタビューは、そろそろ人生の折り返し地点を迎えようとしている身にとって、実に目からウロコな体験となったのであった。
(text:乗松薫、photo:湯山繁)
朝倉匠子:簡単に言うと、「人生の後半をいかに充実させるか」ってことです。
ベースになっているのは、私が十数年前にアメリカのカリフォルニア大学で学んだ「ジェロントロジー(加齢学)」という学問で、これは「人が年を取るとどうなっていくか」という問題を、社会学、心理学、医学、哲学、経済学などを通して学際的に考えていくもの。
それをもとに「どうなっていくか」ではなく「どうかなってしまわないために、どう生きていくか」という視点に発展させたのが、私の提唱するアクティブ・エイジングなんです。
朝倉匠子:そう。メタボになってから痩せる方法を考えるではなく、メタボというものを知っていれば、ならないためにどうするかを考えられるわけでしょ。
それと同じで、人はどんな風に老いていくか、という「老いのメカニズム」を知ることによって、後半戦の人生は劇的にクオリティが変化するものだと思うんです。
朝倉匠子:30代の終わりに、アメリカと日本を行き来していた時期があったんです。30代の終わりというと、女性にとってはホルモンがはっきり変わり始める時期です。私の場合は、出産の影響も重なって肌がぼろぼろで・・・。
で、偶然アメリカ行きの飛行機の中で隣に座ったアメリカ人が皮膚科医だったんですね。私はハワイで出産をしてアメリカの先端医療のレベルの高さを知っていたから、そのアメリカ人のお医者さんに「何か肌にいい治療はないかしら」って聞いてみたんです。そうしたら、「アジア人の症例を持っている皮膚科医がビバリーヒルズにいるよ」って教えてくれて・・・。で、教えられた先生を訪ねてみたら、劇的に肌がきれいになったんです。肌が再生されたわけですよ。
そのときに、これは肌とか美容だけの問題ではないと思ったんですね。人生そのものも再生できるはずだと。ある年齢になったら一旦立ち止まって、今までの人生を再チェックして人生の後半戦に備える。そういう生き方がこれからの主流になるのではないかって直感したんです。
そんな時にジェロントロジーという学問を知って、カリフォルニア大学に通い始めました。
朝倉匠子:40才ぐらいからですね。2006年に世界42カ国で実施された調査では、殆どの人が「本当の人生は40代から」と考えていることがわかったそうです。ちなみに「60代は中年」です。ということは、仮に人生80才までだとしても、40才からの40年間をどう生きるかが問題になってきたわけです。
ひと昔前までは、60代といえば高齢者といわれていたわけですから、世界中で起こっている急激な高齢化は、「40才からの後半戦をいかに生きるか」という新しい価値観を生み出したのです。
朝倉匠子:そうです。高齢化が進む現実の中で、自ら意識を持ってステキに年を重ねていくというのがアクティブ・エイジングの考え方です。 そのためには、最初にお話したように、老いのメカニズムを知らなければならない。つまり、大人も学ぶ必要がある時代になったわけです。
それに加えて例えば夫婦間であれば、共にステキに年を重ねていくためにお互いの性の老いのメカニズムを知っておくことも重要です。
だから私は講演会の場で、男性の経営者には女性の閉経の話を、女性には男性の勃起力の話をしたりするんです。最初はポカンとしてらっしゃったりしますけどね(笑)。途中から皆さん真剣に聞いてくださいますよ。
朝倉匠子:その通りです。知識や気づきは早ければ早いほどいい。後半戦に向けて備える期間が長くなるわけですからね。ただ、例えば50才とか60才の方でも、何かきっかけがあってエイジングということに関心を持ったなら、迷わず人生のクオリティ向上に挑戦していって貰いたい。遅すぎるということはないと思っていますから。
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