なんとなくはわかるけど、何をどうしたらオンライン講演をやれるのか、悩まれている主催者様が多くいらっしゃいます。
そんな方々のために、「オンライン講演」とはどういうものなのかを解説します。
1.オンライン講演とは?
■オンライン講演とは
これまでリアルの会場で行い、講演者と聴講者が一堂に会して行われていた講演をオンライン(インターネット上)で行うものがオンライン講演です。
カメラとパソコン、WEB配信ツールを使用し、撮影した映像・音声をネットで配信するものです。
これまでオンラインセミナーやウェビナーといったものは一部の企業だけで、講演会についてはほぼリアルの対面式で行われていましたが、新型コロナウィルス感染症の全世界的な広がりの中で、リアル講演会が行いにくくなったことを受けて急速に普及しました。
オンライン講演は主催者と講師、聴講者をインターネットを利用して結ぶので場所を限定されません。
働き方改革や価値観の多様化ともマッチしたオンライン講演はいま業界で非常に注目されているソリューションです。
■リアル講演とオンライン講演の違い
リアル講演 | オンライン講演 |
・講師と聴講者、主催者が一堂に会する | ・講師と聴講者、主催者が別々の場所にいて移動が少ない |
・その場一回限り | ・インターネットとウェビナーツールを使い、コミュニケーションを取る |
・講演時間は60分から90分 | ・事前の設定によってはアーカイブ配信で何度でも視聴が可能 |
・大規模会場を借りてもキャパシティ的に1,000人から2,000人位まで | ・講演時間は60分程度に収めるのが一般的 |
・全国をつないだ大規模配信で数千人以上の同時参加も可能(ツールの契約プランによる) |
■講演のタイプ
オンライン配信のタイプは組み合わせると全部で6種類あります。
1 ライブ配信
2 リアル講演+ライブ配信
3 録画配信
4 ライブ配信+録画配信
5 リアル講演+録画配信
6 リアル講演+ライブ配信+録画配信
スピーカーズが携わってきたオンライン講演では
2 リアル講演+ライブ配信
4 ライブ配信+録画配信
が多いようです。
オンライン配信やアーカイブ配信については、いくつかの注意点もあります。
- 録画配信(アーカイブ配信)は肖像権・著作権などが関係してくる場合が多い
- アーカイブ配信分を「二次使用」として別料金の講師もいる
- ライブが基本なのでオンラインは苦手・NGという講師も
詳細は講師によって異なりますのでぜひお気軽にお尋ねください。
■オンライン講演のメリット
1 新型コロナウィルス感染症対策をしつつ講演を開催できる
2 時間と場所の制約が少ない
3 会場費や講師交通費が不要、あるいは安価になる
4 大規模講演にも対応できる
5 WEB配信ツールの投票機能やアンケート、チャットなどの機能を利用できる
6 質疑応答で質問が出やすい
等が挙げられます
なんといっても3密を回避でき、ソーシャルディスタンスを保ったまま大人数の聴講が可能になる点が最大のメリットです。
また聴講者のための会場費や講師の現地までの交通費が不要、あるいは都内のスタジオまでの移動などであればより安価になったりします。そしてリアル講演会よりも少人数で運営ができますので、講演会全体のコストは大幅に削減できるでしょう。
意外に思われるのが6の「質疑応答で質問が出やすい」ことです。
対面していない安心感からか、5のチャット機能やアンケート機能を積極的に使ってもらえることが多いようです。
弊社で主催しているオンライン相談会(ウェビナー)でも思った以上に多くの質問を頂きます。
■こんな方におすすめ
1 3密を避け、ソーシャルディスタンスを確保した上で安全に講演会を開催したい
2 時間や場所にとらわれず講演会を開催したい
3 講師の交通費や会場費をできるだけ抑えて講演会を開催したい
4 数百~数千人規模で、全国各地にいる聴講者をつないで講演会を開催したい
2.オンライン講演を開催するために準備するもの
■配信機材
オンライン講演ではリアル講演とは異なり、配信用の機材類が必要になります。
■マイク
配信用外付けマイクや専用のピンマイクを利用します。
ノートPCに付属しているマイク機能はオンライン講演やセミナーには向いていません。
スピーカーズ配信スタジオではピンマイクを使い、音声をスイッチャーに接続して配信しております。
■配信用パソコン
必ずしも高スペックである必要はありませんが最低限、配信している最中にフリーズしたり処理落ちしたりしない性能が必要です。
映像処理上、スライドとカメラの映像を同時に出力したい場合にはもう一台パソコンがあるといいでしょう。
また、スライドをベースにピクチャーインピクチャーで講師の映像を4隅に小窓で出したい場合にはスイッチャーなどの機材も必要になります。
■ビデオカメラ
後述いたしますが、画質はオンライン講演において重要な要素の一つです。
画質が悪いと聴講者は登壇者の話を集中して聞くことが難しくなってしまいます。
プロ仕様の高額なカメラは必要ありませんが、聴講者がPC画面でみた際に話に集中できる程度の画質のものを準備しましょう。
スマートフォンでは画質が足りないだけでなく、ビデオキャプチャボードへの接続が難しくなるので注意しましょう。
■ビデオキャプチャボード
ビデオカメラで入力した映像と外付けマイクから入力した音声をPCに伝える機器がビデオキャプチャボードです。
これがないと映像と音声を同期してPCに入力することができません。
高価なものもありますが1万円程度のものでも十分です。
■照明
講師が話すだけなのであれば照明は不要、と思われる方もいるかもしれませんが、実は照明も画質、品質に大きく関わってきます。
ビデオ写りが全く異なりますので最低限リング照明、できればスタンド型照明をオススメ致します。
スピーカーズではスタンド型の照明をを2台ご用意しております。
これらを次に述べるツールと組み合わせて用います。
■配信ツール
・ZOOM
・Teams
・Webex
・Youtube Live
・V-cube など
配信ツールは無料から有料のものまで多数ありますが、弊社で行っている中ではZOOM,Teamsが多いようです。
Webexは大手企業や教育機関に社内ツールとして導入されている場合があります。
オンライン講演も社内ツールを用いて行いたい場合や、セキュリティの関係上ZOOMを使うことができない等の場合に利用されることもあるようです。
■聴講者の使用機器
また聴講者側では以下の準備が必要です。
【オフィスや自宅から視聴してもらう場合】
・PC
・タブレット
・スマートフォン など
聴講者も【オンラインツール】が必要な場合があります。
通常はWEBブラウザで視聴できますが、ツールによっては事前にソフトやアプリのインストールが必要な場合があるのでご注意ください。
【会場で視聴してもらう場合】
・プロジェクター
・大型モニター など
■その他の注意点
オンライン/アーカイブ配信問わずインターネットを用いた配信において大切なことが3つあります。
それは
「画質」
「音質」
「回線」
です。
安価なウェブカメラではなく高画質のビデオ機能付きカメラや外付けマイク/ピンマイクを利用しましょう。
画質や音質のクオリティが上がることによって聴講者が集中して話を聞くことができます。
集中という意味ではインターネット回線も大切です。
安定した配信には高速ネット回線を使いましょう。光回線などの高速回線が適しています。
また、Wi-Fiなどの無線ではなくLANケーブルでPCと有線接続するのが好ましいでしょう。
これらの配信に必要な環境をオンライン講演のためだけに社内や組織内で用意するのは難しいかもしれません。
確実に配信するためには、専門の設備を持った配信スタジオを利用することをおすすめしています。
スピーカーズでは社内にオンライン講演会用の配信スタジオを設置しています。
4Kビデオカメラ、ピンマイク、照明×2、スイッチャーなどの機材、配信のための帯域を確保した専用回線などを敷設し、配信を行っています。
また必要な作業もスタッフがサポートしますので、安心、安価にご利用いただけます。
3.オンライン講演を成功させるポイント
■事前準備とリハーサル
オンライン講演会には単独配信型と長時間イベント内に講演を差し込む途中参加型の2パターンがあります。
イベント当日、オンライン講演のみを行う単独配信型においてはリハーサルは比較的簡単でしょう。
複数のプログラムがある途中参加型のオンライン講演の場合はリハや配信テストを事前に行っておいたほうがいいでしょう。
リハーサル前のツールの各種設定(ホスト、開始前バナー、BGMなど)や構成台本の制作は予めやっておきましょう。
また、リハーサルでは配信テストも当日使用する環境で行い、構成台本を使用し一連の流れを確認しておくことが肝要です。
特に画質、音質、回線に注意してテストを行いましょう。
■気をつけなければならない点
・集中力の持続
通常の講演会は90分間が最も多いのですが、画面越しでオンライン講演を聞きながら集中し続けるのは案外難しいので、60分くらいで設定するのがベターです。
60分+質疑応答などは問題ありません。
また、リアル講演では会場に入れば聴講者は集中せざるを得ません。
しかし自宅やオフィスでは、話しかけられたり電話が 鳴ったりして集中が途切れてしまうこともよくあります。
聴講者にも、イヤホンやヘッドセットの使用などを使用するなど、事前に環境をある程度整えておくようアナウンスしてもよいでしょう。
・回線、機材トラブル
最もよくあるのが映像の乱れや音声の途切れです。
司会者、講師の声が途切れ途切れになったり、質疑応答の声が小さくて聞こえないなどはよくあります。
これらのトラブルを回避するためには、事前にリハーサルを本番同様の環境で行って、予めトラブルの芽を摘んでおくことが必要です。
さらに、前述の通り使用する回線にはなるべく高速のものを利用し、PCに有線で接続の上でWi-FiやBluetoothなどの無線は極力使わないようにましょう。
無線規格が他の機器と干渉することがあり、不調になったときに原因の特定がしにくくなってしまうからです。
※オンライン講演に関するお問い合わせはこちら※
4.オンラインツールならではの機能紹介
・チャット
オンラインならでは、というところではまずチャットが挙げられるでしょう。
聴講者の顔が見えない場合であれば、リアル講演よりも意見が出やすくなる傾向があります。
リアル講演ではなかなか出にくい質問ですが、オンラインでは熱意のある聴講者からの質問が意外に出てくるかもしれません。
一方でオープンなイベントでのチャットには気をつけなければならない点もあります。
ITに慣れていない方や悪意を持った参加者からのコメントが、他の参加者や講師に見えてしまい、せっかく盛り上がったオンライン講演が台無しになってしまうリスクがあります。
オンライン講演開始時に設定やチャットの利用について、アナウンスを講師、参加者にしておいたほうが良いでしょう。
・ブレイクアウトルーム
TeamsやZOOMに搭載されている機能の一つです。
ホストや登壇者が聴講者を複数のグループに分割することができる機能で、このグループの中でワークやディスカッションを行えます。
参加型講演においてよく使われるもので、参加したという一体感や聞いているだけで眠くなってしまうことの多い講演において一定の緊張感を与える効果も期待できます。
5.スピーカーズのソリューション
■スピーカーズがお手伝いできること
こんな悩みはありませんか?
「コロナ禍で講演会や研修が中止になってしまっていたがそろそろ開催しなくてはならない」
「予算はあまりかけずに著名講師を呼びたい」
「オンライン講演に対応できる講師はどの人?」
「配信スタイルや配信ツールがよくわからない」
「オンライン講演会を開催したことがないから不安」
など。
講演依頼のスピーカーズでは下記のようなご相談を承っています。
・おすすめの講演テーマや一般的な講演時間などの講演情報
・オンライン講演のやり方や弊社スタジオからの配信
また、スピーカーズではリアル講演の講師のキャスティングをメインに事業を運営して参りましたが、この度オンライン講演用の配信スタジオを社内に新設致しました。
スピーカーズのオンライン講演配信スタジオではZOOM,Teams,Webexといった各種オンライン配信ツールに対応、1~2名での配信に必要な設備も揃え、配信専用に帯域を確保したインターネット回線も用意しております。恵比寿駅徒歩7分の好立地に加え、表通りから外れた地上7階ということで外の雑音も入りにくい環境です。
スタジオ内には本棚を配置し、アカデミックな雰囲気を背景にしていただくことも可能です。更衣室兼控室も備えており、スタジオに到着してからの着替えやメイクにも対応しております。
配信機材に不安のある主催者様にも、講演会の専門業者として経験を積んだ弊社スタッフが円滑な配信をお手伝いし、安定した映像配信により円滑な講演会開催を希望されるお客様に対し、これらを低コストで提供してまいります。
今後は従来の講演会開催のサポートに加え、ますます増加していくオンライン講演会のニーズに対応し、講師、主催者、聴講者の皆様にご満足いただくのはもちろん、このような事業活動を通じて社会に貢献してまいります。
6.FAQ
■オンライン講演とはどんなものですか?
これまでリアルの会場で行い、講演者と聴講者が一堂に会して行われていた講演をオンライン(インターネット上)で行うものがオンライン講演です。
カメラとパソコン、WEB配信ツールをオンラインに接続し、撮影した映像をネット配信するものです。
詳しくは当記事の1章を御覧ください。
■オンライン講演に必要なものや必要な準備はありますか?
オンライン講演ではリアル講演とは異なり、配信用の機材類と配信ツール、インターネット環境が必要になります。
また聴講者もPCやスマートフォンなどが必要です。
詳しくは当記事2および3章を御覧ください。
■オンライン講演にはどのくらいの費用がかかりますか?
概要は以下のとおりです。
費用名 | リアル講演 | オンライン講演 |
講演料 | 実費 | 実費 |
交通費 | 実費 | 減る(移動距離が短くなる場合が多い) |
機材・ツール費用 | 実費 | 減る(音響設備が不要になる場合が多い) |
会場費 | 実費(聴講者の人数分の広さが必要) | 少額(スタジオ代) |
など。
講師、オンライン講演の形式によって大きく変動致しますが弊社でご紹介している講師の講演料はおよそ10万円からになります。
弊社のオンライン講演用スタジオであれば、スタジオ代に機材も含まれておりますので比較的安価に実施いただけます。
スタッフのサポートも付くほか、恵比寿駅徒歩7分の好立地なので都内起点の講師であれば交通費も抑えられます。
■全国の事業所をつないでオンライン講演を行いたいのですが可能ですか?
はい、可能です。
全国の複数の拠点をつないでオンライン講演を行った実績がございます。
その際、社内用のウェブ会議ツールを使ったオンライン講演も可能です。
お気軽にお尋ねください。
※オンライン講演に関するお問い合わせはこちら※