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NO.012 西村淳氏-南極・料理 ー

2024.12.09

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南極で暮らすということ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南極で暮らしてみたら

 

講演会や料理の講習会などで、主催者様からよくリクエストされるのは「南極料理ってあまりなじみがないですねえ。今日はしっかりアピールかつ宣伝してください。」と言われることがよくある。

 

しかし「南極料理」なんてものは、分野もレシピもない。
採取できる野菜は0、人口は越冬隊のみと限りなく少ない。
おまけに超低温とくれば、農業なんてものが成立するはずもない。

 

「南極料理人」この名称は本の題名であり、映画の表題である。

 

それをどう勘違いしたものか、「南極料理のお披露目をせよ」とせまってくる主催者様に対して「そんなものがあるわけないヤロ!!」と暴言が吐けるはずもなく、にたり顔でごまかしてはいるが、ホントに真面目に問いかけてくれたのかなあ?

 

30次隊で初めて越冬した時は、大陸に隣接した東オングル島に昭和基地は建っており、年平均気温は-15℃ほどで寒いことは間違いないのだが、
厳冬地域の北海道「名寄市」で暮らした身には骨身に応えた地獄の寒さではなかった。

 

完璧な寒冷地使用で望んだ南極越冬は、ペラペラの中綿のアノラックで、冬を乗り越えた名寄市よりそんなに寒いとは感じなかったのである。

 

しかしそれから8年後に昭和基地より1,000㎞離れたドーム基地での越冬は、目に飛び込んでくるものがすべて驚きの嵐で、地獄を通り越して神の世界を見るようだった。

平均気温-54℃、越冬時に記録した最低気温は-79.8℃だった。

細菌はおろかウイルスさえも生きられない地とくれば、まさに神の世界である

 

 

 

 

 

 

そして講演会

 

そんな所で暮らしてみて湧き上がってきた感情は「絶対伝えてやらねば・・」だった。

こんな世界で1年間も9名のおっちゃんたちが暮らすのである。
スーパーもコンビニもスマホもなく、駅もバス停もない。

 

 

何から何まで無い世界だった。

 

 

 

そんな所で結構楽しく過ごせたのだから、これはもう発表しかないでしょう。
というわけで、帰国してすぐ「面白南極料理人」と言う本を書き上げた。
出版に関しての様々な事件は別の所で発表するとして、それがまあまあ売れてくれ、
堺雅人さんが主演した「南極料理人」はご存じの方も多いだろうが、クリーンヒットしてくれた。

浜野謙太さん主演で連ドラにもなってくれ、自身が講演会に呼ばれる事も多くなり、一つのテーマを皆様に伝えている。

 

 

「元気のでる講演会」これをいつも心に込めて話している。

ただ寒い地での生活話しではなく、南極越冬ではすべてのものがあったと言うことをお伝えしたい。

補給のない生活・他人のいない生活・災害に遭ったとしても・チームワーク・怪我をしないためには?・様々のテーマで、皆様に語りかけている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西村淳(西村淳)
西村淳(にしむらじゅん)
南極料理人

1952年北海道留萌市生まれ。海上保安庁在任中、第30次、第38次南極地域観測隊に参加。第38次隊では地球上最も過酷と言われる平均気温ー57℃(当時)の「ドームふじ基地」で越冬。2009年主演堺雅人で映画化、2019年には浜野謙太でTVドラマ化された。舞鶴海上保安学校練習船「みうら」で教官として若き海猿達を指導、2009年辞職、食を通しての様々なコミュニケーションを図る「オーロラキッチン」を設立。

 

 

『面白南極料理人』
著者:西村淳(新潮文庫 2004/09/29)

 

 

 

 

 

 

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