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NO.005 鈴木千春氏-話し方・コミュニケーション ー

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スピーチは、話す前に決まる!
事前の準備がとても大切です。

 

 

 

 

 

 

 

私は、経営者や管理職、結婚式の挨拶をされる方々のスピーチコンサルをしています。
その経験から特に、スピーチが苦手な方は、スピーチ前の準備次第で良し悪しが決まると言っても過言でないと思っています。

 

失敗できない人前でのスピーチは、心構え、原稿のつくり方を学ぶことで、成功に確実に近づいていきます。

 

ここでは、スピーチの成功に向けて準備段階で行う大切なポイントをお伝えします。

 

 

①スピーチ前の心構え

 

スピーチを聞いていて、話し手の想いが伝わってくるスピーチと、気持ちが全然伝わってこないスピーチがあります。

それは、相手に届けようという想いの違いです。まず、スピーチは「聞き手に届けるんだ!」という気持ちが大切なのですが、自分にベクトルを向ける方が多いのが現状です。「緊張して声が震えたらどうしよう・・・」「話がとんだらどうしよう・・・」と自分の事を考えれば考えるほど、緊張感が大きくなって頭が真っ白になる方も多いです。この最悪の状態を避けるためにも、ベクトルを相手に向けるのです。

 

相手にベクトルを向けるとは、相手に伝えることに集中するのです。

 

でも、緊張して聞き手に集中できないという方も多いですよね。その方のために有効な質問を用意しました。

 

それは、「このスピーチをした後に、聞き手がどんな状態になっていたら最高か?」という質問を、ご自身にしてほしいのです。

例えば、あなたが、部下に結婚式の主賓の挨拶を頼まれたとしましょう。
その挨拶が終わった時に、依頼した新郎もしくは新婦がどんな表情をしていたら最高ですか?
「○○部長に主賓の挨拶を頼んで本当に良かった」と感動して涙しているシーンでしょうか?

 

新郎新婦の親御さまが、素敵な上司で良かったと安堵されているシーンでしょうか?

 

会社での大切な会議のスピーチの場面ではいかがでしょう。

 

あなたのスピーチの後、社員の皆さんがどんな状態だったら最高ですか?

 

「これからも頑張るぞ!」とモチベーションが上がっている状態ですか?

 

「ミスなく業務を行うことは、大切だ」と静かに確信している状態ですか?

 

目をつぶってありありと想像してください。

スピーチ後に、聞き手が最高の状態になることを想像すると、あなたのスピーチが情熱的になり、言葉の1つ1つに力強さが加わります。

 

 

 

 

②スピーチ作成で気をつけること3つ

 

1)話のゴール設定を行う

先ほどお伝えした、聞き手が、どんな状態になったら最高か?と考えたら次に、スピーチのゴール設定をします。

 

「このスピーチで何が伝わったら最高か?」

 

スピーチもゴール設定をしないと迷子になります。迷子になりながらさまようのは、聞き手にとってストレスです。
聞き手にストレスを与えるのは、良いスピーチではありません。

あなたは、話したいことを分かっていても、聞き手はあなたの話を初めて聞きます。

なので、スムーズに案内するために最初に話のゴール設定をするのは、特にスピーチ初心者の方にとって有効です。

例えば、「今からお取引様からいただいた3つの案をお伝えします」

「新郎の○○さんがお客様から好かれている、職場でのエピソードを話します」と最初に言う事で、聞き手は想像する準備ができます。

話が上手い人は、臨場感たっぷりに話すことができるので、聞き手はすぐ話に入っていけます。でも初心者やスピーチが苦手な方は、最初にゴール設定をすることで、聞き手は安心してあなたの話を聞くことができます。

 

 

 

2)聞き手が、聞きたいこと話す

スピーチというのは、あなたが話したいことを話せばいいのではありません。

聞き手が聞きたいことを話すのです。

例えば、結婚式の主賓挨拶をすることになった場合を想像してください。

あなたは、主に何を話しますか?

部下の働いている会社の事ですか?部下への結婚のアドバイスですか?

答えは、部下の良い人柄について話すことが1番大切です。なぜならゲストは、新郎新婦自身の事を知りたいのです。あなたの言いたいことと聞き手の聞きたいことは違っている場合もあるものです。

 

 

 

 

)スピーチの中にエピソードを入れる。

エピソードは、聞き手の頭の中で想像しやすいのです。さきほど結婚式の主賓の挨拶は、お二人の良い人柄をお伝えすることが大切とお伝えしましたが、エピソードを入れると、聞き手がイメージしやすくなります。

実際、結婚式の会場で、主賓スピーチの時、ゲストが、職場でのエピソードトークをグーっと集中して聞いている場面を何度も見たことがあります。

私は、講演やセミナー、専門学校で講師として人前で話す機会も多いですが、エピソードをよくお伝えしています。なぜなら体験談やエピソードトークの方が、聞き手のココロに響くのを感じるからです。特に学生は顕著に現れます。専門学校で教科書の内容だけでなくエピソードを交えて話すと、嬉しそうに反応して良く話を聞いてくれます。また、エピソードトークには会話文をいれると、よりリアル感が伝わりますので、おススメです。

 

 

 

③スピーチの成功を決めるのは練習量

 

男性の方に「どんなスピーチをしたいですか?」と伺うと「アップルの創業者、スティーブ・ジョブズのようなスピーチがしたいです」と答える方が多いです。

 

おっしゃる通り、ジョブズのiPhone初発売のプレゼンは、自然体でかっこいい。

 

しかし、このプレゼンのためにジョブズは、部下と準備に数百時間使い、リハーサルには丸2日かけたそうです。スピーチコンサルをさせていただくとやはり、練習量がスピーチの成功に比例すると確信しています。特にスピーチの苦手な方は、練習しないと上手くなりません。

結婚式スピーチコンサルを申し込まれたあるお母様のお話です。

 

 

「人前で話すのが苦手で、怖いのです。いつも頭が真っ白になり話せなくなるんです。先生、何とかしてください」とコンサルの申し込みをしていただきました。

3年前にご主人をなくされたYさんは、スーパーで品出しをするお仕事をされていて、人前でのスピーチの経験は、まったくないとのことでした。

 

Yさんは、可愛い我が子のためにと1カ月間、出来上がった挨拶文を毎日、毎日、繰り返し練習しつづけました。私がアドバイスした「スピーチしている様子を携帯で撮影して、確認する」ことも素直に実践されました。そして、迎えた結婚式当日、多少の緊張はしたものの原稿も見ずに堂々と両家代表挨拶されました。その両家代表挨拶を聞いた新郎の友人全員が、そのスピーチに感動して、お母様のファンになられたそうです。

 

息子さんから「お母さんは僕の誇りだよ」という嬉しい言葉をもらいましたと、涙ぐみながら報告してくださいました。そして何より「これから歳だからと諦めず、どんな事にも挑戦していきたいです。」と前向きになられました。スピーチの成功がその方の生き方まで変えたのです。

 

 

スピーチは、話す前に決まります。心構え、スピーチの作成、練習、が大切だと分かった皆さん、ぜひスピーチから逃げることなく挑戦してください。

この3つのことを実践していくことで、スピーチの力は必ず、アップしていきます。

スピーチの上達は、あなたの人生を輝かせることでしょう。

あなたのスピーチを、あなたの人生を心から応援しています!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お父様のスピーチ
著者:鈴木千春( ‎ Independently published /2022/03/30)

 

石川和男(いしかわかずお)
石川和男(いしかわかずお)
時間管理の専門家/明治大学客員研究員

時間管理コンサルタント、人材支援開発会社アレルド副社長、明治大学客員研究員、税理士、ビジネス書著者(累計30冊)、一般社団法人 国際キャリア教育協会理事、建設会社総務経理担当部長、セミナー講師、オンラインサロン石川塾主宰(受講者数250名)と、9つの肩書で複数の仕事を同時にこなす時間管理の専門家。

 

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