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NO.001 石川和男氏-リーダシップ・時間管理ー

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上司が太陽だと残業は減らない!上司は北風になる必要がある!!

 

 

 

 

 

 

なたは太陽型のリーダーですか? それとも北風型のリーダーですか?

 

イソップ寓話に「北風と太陽」という話があります。

北風と太陽のどちらが旅人のマントを脱がせられるかで勝負をします。

北風は力いっぱい吹き続け、旅人のマントを吹き飛ばそうとします。しかし、寒さを嫌がった旅人がマントをしっかり押さえてしまい、北風は旅人のマントを脱がせることができませんでした。

一方、太陽は旅人を暖かく照らし続けます。サンサンと照り続ける陽の光で旅人は耐え切れなくなり、自らマントを脱いでしまいます。

 

勝負は太陽の勝ちでした。

 

有名な寓話ですが、北風のように強引に厳しい態度で人を動かそうとすると、相手はかえって頑(かたく)なになる。

太陽のように相手の気持ちを考えて暖かい言葉を掛け続ければ、自ら行動してくれるという教訓です。

 

 

 

限られた時間の中で最高のパフォーマンスを出すように指示しなければならない

 

確かに、日常業務については、強制的に仕事を指示するのではなく、部下の自主性を尊重することは重要です。しかし残業削減という観点からいうと、リーダーは北風型のほうがいいのです。

太陽型のリーダーは、仕事を指示するときに「あの仕事が終わってからでいいよ」、「できるだけ早くね」というように、仕事自体に時間的制約を設けません

部下も与えられた仕事を完璧にこなすために、何時間かかってでも仕上げようとします。結果、期待に応えるべく残業することになるのです。

 

一方、北風型のリーダーは、「以前指示した仕事は何時に終わるかな? 少なくとも後30分で終わらせて提出して。この企画書は4時までに提出。4時15分からの会議で役員に配るから」というように、期限をシビアに決めて指示を出します。しかも残業して作ることは許しません。限られた時間の中で最高のパフォーマンスを出すことを求めるのです。

 

太陽型のリーダーから北風型のリーダーに変わると、部下も大変です。通常3時間かかると思い込んでいた仕事を1時間で終わらせなければならないからです。

 

今までは何時間かかってでも最高のクオリティのものを作っていたところに、制限時間を与えられます。しかし、厳しい期限があるから仕事も速くなるのです。資料を読むスピードも違ってきます。温かいコーヒーを飲む暇もありません。もちろん勤務中にタバコを吸って雑談もできません。キーボードを打つ手が速くなります。ミスをしないように集中します。できるだけ部下に仕事を任せようと考えます。それでなければ期限までに到底仕事が終わりません。北風のようにそこまで追い込むことで、部下は残業せずに成果の出る仕事を期限内に終わらせることができるのです。

 

 

 

残業して成果を出している部下を褒めない

 

あなたは期限後に部下から提出された完璧な書類を見てどう思いますか? どれだけ完璧でも、期限が過ぎていれば意味がありません。残業までして出された完璧なレポートは褒めないと決める。もっと短時間で結果を出せ!といい続ければ、部下も育ってきます。

 

太陽型の会社は、残業している部下を労います。私もオーナー社長の会社に勤めているときは、残業していると喜ばれました。月曜日に「昨日会社に出てきて資料を作りました」というと、満面の笑みで「休みを返上してまで頑張っているなぁ~」と褒められたものです。実はクーラーのある会社でダラダラとアイスコーヒーを飲みながら仕事をしていただけですが。

 

皆勤賞で表彰を受け、有休を取得しないことが美徳。そんな状況で仕事をしていました。

 

北風型である今の会社は、残業までしてやった成果は褒めません。暇だから会社にいると思われます。逆に電気代がかかると嫌味を言われます。皆勤しているより、「有休をとって外の世界を見て来い」と言われます。その代わり、定時内での仕事は厳しいです。期限付きの仕事ばかりで、意味のない会議も無駄な仕事もありません。

実は「北風と太陽」には続きがあるという説があります。

今度は旅人の帽子を脱がせる勝負をします。太陽は旅人を暖かく照らし続けます。旅人はどうしたか? あまりの暑さに耐えられず帽子を深く被りました。太陽は旅人の帽子をとることができなかったのです。続いて北風が登場し旅人に力いっぱい風を吹きかけました。すると一瞬で旅人の被っていた帽子は吹き飛んだのです。

 

残業が減らないチームは太陽型の指示を出します。期限を決めずに緩(ゆる)い指示を出し続けるので、社員ものんびりと仕事をします。その代わり定時で終わらず、残業だらけのチームになるのです。

 

残業しないチームは北風型の指示を出します。厳しい期限付きで指示を出すため、仕事のスピードを上げなければ仕事が終わりません。その代わり残業しないチームになります。

定時で帰った夏の日は、まだ太陽が照り続けているのです。

 

 

 

 

 

 

『「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣』
著者:石川和男(PHP研究所)

 

 

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