池田清彦氏のオンライン講演レポート

宮崎県が平成23年度より開催してる「ファザーリング全国フォーラムinみやざき」。当初は池田氏にも宮崎県へ出向いていただきご講演をいただく予定だったのが、このたびのコロナ禍の影響により、宮崎県の会場と東京のスタジオをつないでのオンライン講演となりました。

すでにテレビ番組のリモート出演で、オンライン講演が手馴れていらっしゃるご様子の池田氏。「言語」「音楽」「趣味・特技」など、それぞれの脳の分野には習得する臨界期があり、7歳ぐらいまでの環境が重要であるという、生物学者ならではの貴重なお話を、様々な著名人のエピソードを交えて分かりやすくお話くださいました。

ご自身も3人のお子さんを育てられた池田氏。ご自身が好きだったことから、お子さんが幼少の頃は昆虫採集ばかり連れていってたそう。それでも、中には興味を示さない子もいて、その子は無理に連れていくこともなく、勉強がしたい、ピアノが習いたいと言えば、そのやらせたいことをのびのびやらせていたんだそうです。「やりたいことは勝手にやるから、“ああしなさい”“これをやりなさい”なんて言う必要はまったくない。〇〇家のルールなんて作らない方がいい。適当が大事」ということを仰っていました。

ちゃきちゃきの江戸っ子口調でお話される池田氏。3歳のお子さんがイヤイヤ期で、「昨晩もお風呂に入れるのに1時間かかりました・・・どうしたら子育てを楽しむことができますか？」というお父さんに対して池田氏は「1日くらい風呂に入らなくたって死にゃあせんよ。ごはん食べない子だって、1日くらい食べなくても死にゃあせんよ。入りたくなったら風呂だって入るし、腹が減ったらご飯だって食べるようになるし、そんなもんだよ」とにこにこ笑いながら仰っていたお姿が、とても印象的でした。